4歳から就学前までの子どものこころ
- silayaoweb
- 7月25日
- 読了時間: 3分
4歳頃になると、子どもは自分というもの(自己感)をしっかりと持ち始めます。いろんなことが自分でできるようになり、着替えや排泄、食事など生活の基本的なことは、だんだんと自立していきます。言葉も達者になり、自分の意思を伝えることができるようになります。いろんなお話をしてくれるようにもなります。自分以外の他者が目の前に居なくても、どこかに居て戻ってくることを理解していきます。こころの中にしっかりと養育者など親しい人たちを留めおくことができるようになるのです。養育者がいなくても誰かとお留守番ができたり、保育園や幼稚園で養育者以外の他者、お友達や先生と遊んだりして社会的な関わりに興味を持ち始め維持できるようになります。子どもたちが身体的にも心的にも急速に発達していく時期です。養育者との関係を基礎とした他者との関係を通して、人間関係の雛形が育っていきます。気持ちも、これまでは好きと嫌い、良いと悪いだったのが、いろんな気持ちに気がついていきます。そして、大好きだけれど大嫌い、悪いところもあるけど良いと、葛藤に耐えて人や物事を統合していきます。今やりたいことや好きなことをちょっと我慢して、保育園や幼稚園で先生のお話を聞いたり、ターンテイキングを学んで一緒に遊んだりできるようになっていきます。
また、この頃は女の子と男の子の違いに興味を持ったり、赤ちゃんはどこから来るんだろうかと興味を持ったり、養育者がどのくらい仲がいいかなぁということに興味を持ちます。時に養育者がびっくりするような行動をしたり、質問をすることがあるかもしれません。そんな時は、興味を持ってお話を気いいて、しっかりと答えてあげてほしいものです。
安心感の輪子育てプログラムの視点から考えると、子どもたちは大丈夫と思える時は養育者に興味を持って見ていてもらいたいなと思っています。その一方で、大丈夫でなくなった時には、慰めて欲しいし手伝って欲しいしなと養育者の所に戻ってきます。手元から離れて冒険に出ていく子どもを見守り、困って戻ってくる子どもを受け止める、両方を均等にすることはとても難しいことです。誰にでも得て不得手があります。養育者と子どもとの間で、この行ったり来たりを上手く繰り返すことで、養育者は子どもの安心安全な「安全基地」になっていきます。この「安全基地」は子どものこころに深く根づいていき大人になっても子どもたちを守ります。
*安心感の輪子育てプログラム(アメリカの心理学者パウエル、クーパー、ホフマンが開発した子育て方ログラム)
*安全基地(アメリカの心理学者エインスワースの言葉)

コメント