赤ちゃんが1歳頃になると、お仕事に戻ることを考え始めるお母さんもいることでしょう。赤ちゃんにぴったりの保育園を探すのは骨の折れることです。どんな託児方法を選ぼうとも、お母さんが安心して預けられると感じると、赤ちゃんもそれを感じ取って安心することでしょう。それでも、離乳や仕事復帰で、これまでとても親密だったお母さんと赤ちゃんの関係に距離ができてきます。少し赤ちゃんから離れる時間が欲しくて仕事に戻るお母さんもいれば、いろんな事情で仕方なく仕事に戻るお母さんもいます。それぞれのお母さんで感じ方は違いますが、離乳や仕事復帰に罪悪感やお別れの悲しみや不安を感じるものです。赤ちゃんもまた、お母さんとの分離に悲しみや不安、緊張を感じていることでしょう。大切なことは、しっかりお互いに「さようなら」と「ただいま」を言うことです。これを重ねることで、赤ちゃんはお別れの痛みに慣れお母さんが必ず帰ってくることを理解していき安心感が強まります。中には、赤ちゃんがお母さんがいない緊張と不安に自分で対処できる時間よりもお母さんが長く離れていることがあります。赤ちゃんは寂しさや辛い気持ちを、家に帰ると大暴れしたり、お家に帰らないと言ったり、「そんなん知らん」といった態度を取ったりして表現することがあります。赤ちゃんを注意深く見て、赤ちゃんに必要であればお母さんの働き方を変更することも大切です。
赤ちゃんも、この頃からは幼児さんへ、一人の小さな人への道を歩み始めます。文字通り、つたい歩きから自分の足で歩き始めます。親子関係も、赤ちゃんの時のような親密さからより深い関係に変わっていきます。初語も出て想像力も世界も広がっていきます。赤ちゃんが好奇心に任せて探索をすることができるように、安全対策をしなければなりません。そうすることで、赤ちゃんに「あれもダメこれもダメ」と言う必要が少なくなります。赤ちゃんが経験していることを注意深く観察して考えて声掛けしていくことも大切です。注意深く見てくれる保護者の視線が赤ちゃんの背中を押します。保護者からの語り掛けが、赤ちゃんを情緒的に抱擁し、自分の感情への気づきにつながっていきます。保護者がカップルとして赤ちゃんに関わっていくことも大切です。カップルとしての保護者にやきもちを焼いたり、腹を立てたり、仲を割こうとしたり、いろんなことをしながら赤ちゃんの心は成長していくと言われています。とは言え、1歳の赤ちゃんを家で育てるのは大変なことです。赤ちゃんは自分の困りを言葉で表せないので、行為や摂食、不眠、夜尿や夜驚、そのほか身体症状で表現をします。繰り返し癇癪を起こす赤ちゃんもいます。時に専門家に相談して違う見方を教えてもらうことが必要なこともあります。
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